御茶ノ水駅・エキュートエディション御茶ノ水

  • 所在地: 東京都千代田区
  • 用途: 駅舎、商業施設
  • 発注者: (御茶ノ水駅)東日本旅客鉄道
    (エキュートエディション御茶ノ水)JR東日本クロスステーション
  • 施工: 鹿島・大成JV、東急リニューアル、日本電設工業
  • 敷地面積: 4,060.92m²
  • 建築面積: 2,049.32m²
  • 延べ面積: 3,104.45m²
  • 階数: 地上5階
  • 構造: S造
  • 開業: 
    • (御茶ノ水駅)2023年12月 聖橋口改札供用開始
      2026年竣工予定
    • (エキュートエディション御茶ノ水)2025年5月

駅改修計画の歴史と課題

1932年に当地に移転改築された二代目御茶ノ水駅は、駅の近代化を提唱してきた鉄道省工務局建築課の技師、伊藤滋氏の設計によるものである。「都市─ 駅前広場─ 改札─ 階段─プラットホーム─列車」という、流動を前提とした旅客動線が具体化され、長年、都市の通勤駅の模範とされてきた。
こうした設計理念を持つ御茶ノ水駅には、1988年ごろからさまざまな改修計画が検討されては消えた歴史がある。最大の障壁は駅の東西両端は橋、北側は河川、南側は商業ビルが立ち並ぶという立地にあった。さらに敷地のほとんどが「風致地区」と「都市計画公園・緑地区域内」に指定されており、建築ボリュームに対しての規制も厳しい。
計画が動き出したのは2007年のこと。『神田駿河台地域まちづくり協議会』が発足し、周辺まちづくりと一体となった御茶ノ水駅の整備構想の検討が開始されたのだ。加えて、神田川の護岸工事の計画が始まり、その工事用に設置する桟橋を駅改良の施工ヤードにも活用することで施工計画の実現化が見出せた。こうして念願のプロジェクトは2009年に着手された。

駅改良によって生まれた聖橋口広場。まちと駅舎の結節点として、新しい御茶ノ水の「顔」となった
聖橋口からお茶の水橋口まで一直線でつなぐ
外面と内面の素材を同じにすることで、まちと駅をシームレスにつなぐ「みち」となっている
神田川と電車の往来を望むオープンテラスがまちと建物をつなぐ
石調で形が印象的なベンチのある「おちゃテラス」。ベンチは下部の間接照明とも一緒に可動ができる設えにしている
2階店舗エントランス。開放されたテラスが内外をつなぐ
コミュニティスペース「おちゃのば」。街歩きの地図が掲示され、地域の情報が手に入る
一部の店舗はスケルトン天井とし、通路・店舗・神田川へと続く開放感を演出
2階店舗に人を誘引するよう、店舗エントランスとなる階段室は2階店舗と同じ意匠のタイルを配した
外周にテラス(外部空間)を設けたことで、人々の往来やにぎわいが感じられる空間構成となっている