竜田駅

浜通り地方のほぼ中央に位置し、のどかな風景が広がる楢葉町。東日本大震災・福島第一原子力発電所事故により一時警戒区域となった。再生の足掛かりとなることを期待され、町の中心にある駅を橋上化し、新設した自由通路で東西を結んだ。アルミパンチングメタルとガラススクリーンで構成した自由通路の側壁は、人の動きや景色を透過し、にぎわいを感じることができる。パンチングのデザインは、楢葉町の東側の海と西側の山の景観をベースに、まちの特長の「柚子」「杉」「やまゆり」「鮭」をポイントにちりばめた。訪れる人が「楢葉町らしさ」を、町の人々が「愛着」を感じる駅。この地域らしさを大切にしながら、まちの新しい風景となる建築を目指した。

◇グラフィックデザイン協力：シャラクシー
◇照明デザイン協力：フェノメノン ライティング デザイン オフィス