明科駅

  • 建築主:東日本旅客鉄道
  • 所在地:長野県安曇野市
  • 階数:地上1階
  • 延べ面積:75.14m²
  • 構造:木造
  • 竣工:2023年3月

風と緑と山並みを感じる駅

旧駅舎は完成から約100年の歴史があり老朽化が進んでいたため、建て替えを計画することになった。安曇野市、JR東日本とともにワークショップを開催し、市で計画している公共トイレ棟と統一感がとれるよう、JR東日本の初期デザイン案 をベースにしながらデザインを検討。市の玄関口の一つとして、一目で駅が生まれ変わったことを感じさせる佇まいを目指した。
北アルプスが広がる自然豊かな立地から着想した「風と緑と山並みを感じる駅」を設計コンセプトに決定。外観は、北側の公共トイレ棟と一体的に見ると長峰山の稜線を思わせる片流れ屋根としている。内観は茶室をイメージし、窯業系内装材や真壁造りを意識した飾り柱を採用した。待合室にはギャラリーウォールと北アルプスを一望できる大きな窓を設置。待ち時間を快適に過ごせる空間とした。

安曇野の自然・環境と調和する

内装外装ともに、多くの木材を使用することにこだわり、ぬくもりを感じられる空間を作り上げた。木材の8割に県産材を使用しており、その結果、長野県より「長野県産材CO2固定量認証制度(ECOCO)」の最高評価五つ星の認証を受けた。
また、発電シミュレーションを行った上で、屋根には太陽光パネルを設置。山の稜線を思わせ、かつ太陽光パネル設置可能な角度とした。発電した電力は待合室や事務室などに活用されている。