前潟駅

  • 建築主:東日本旅客鉄道
  • 所在地:岩手県盛岡市
  • 階数:地上1階
  • 延べ面積:178.85m²
  • 構造:S造
  • 竣工:2023年3月

すべての人が安心・安全に使えるように

盛岡駅と大曲駅を結ぶ田沢湖線の新しい駅「前潟駅」が2023年3月18日に開業した。岩手県内の在来線では25年ぶりの新駅となり、盛岡市の交通渋滞緩和や地域の活性化につながることが期待されている。待合室・階段・スロープで構成された約180㎡の平屋建ての無人駅。コンコース内の階段・スロープにより、駅前広場の地盤面とホームレベルの高低差約2.6mを解消し、すべての人が安心かつ安全に利用できる設計とした。

地域の発展を願う生活の拠点となる駅

「盛岡の歴史を育む玄関口としての駅」をコンセプトに、地域の発展と住民の生活拠点となる新しい駅を目指している。重厚な印象を与える正面の門型のファサードは、豪族安倍氏が築いた古代の城柵として知られる厨川柵(くりやがわのさく)がモチーフで、新たなゲートへの道しるべとなるように行灯をイメージした細長い開口部を設けている。エントランスと待合室の内装は木目調の不燃化粧板とすることで、シンプルながらも利用する人々が温かみを感じられる空間を作り上げた。